【気になる！】PICARD（ピカール）の時計ってどうなの？

実は「PICARD」という名前の時計メーカーは、スイス時計史の中でもあまり大きな知名度を持たない中小ブランドのひとつです。主に20世紀前半から中盤にかけて、ヨーロッパ市場や一部の輸出市場向けに時計を製造していたことが確認されています。

PICARD時計の概要と歴史

• 起源：スイスのジュラ地方（時計産業が盛んな地域）で誕生したブランド。

• 活動時期：おおよそ1920年代〜1960年代頃までが最盛期。

• 製品の特徴：

  • スイス製の汎用ムーブメント（ETAやFHFなど）を搭載することが多かった。

  • デザインはクラシカルなドレスウォッチから、アールデコ調、戦後のスポーツウォッチ風まで幅広い。

  • 高級機というよりは「堅実なミドルレンジブランド」としての位置づけ。

• マーケット：

  • 主にヨーロッパ向けに販売され、一部はアメリカやアジア市場にも輸出された。

  • 当時の広告や輸出カタログに「PICARD」の名が見られることがある。

現在の状況

残念ながら、現在「PICARD」は存続していないブランドと考えられます。
同名の皮革ブランド（ドイツのバッグ・革製品メーカー PICARD Lederwaren）は存在しますが、時計ブランドとは別物です。

コレクター的な評価

• ビッグネームではないため、オークションやヴィンテージ市場での価格は比較的控えめ。

• 逆に、スイス製のしっかりした機械を積んでいる割に手に入れやすいので、ヴィンテージ入門や個性派のコレクションとして注目する人もいる。

• 特にアールデコ期（1930年代）のモデルや、手巻きの薄型ドレスウォッチは雰囲気があって人気。